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創る、伝える、企画する日々ダンス漬け!伊藤直子の超日常


by session-house

福島の写真展を開催中です


2階のギャラリーで開催中の写真展について渡辺一枝さんの発信をお伝えします。
マドモアゼル・シネマをミニおいでの皆様、ちょうど一緒の開催です。ぜひ2階まで足を伸ばして下さい。

みなさま
昨日は神楽坂のセッションハウス・ガーデンで開催されている鄭周河写真展「奪われた野にも春は来るか」を見て来ました。鄭周河さんは2011年11月から放射能禍の福島に通って、被災地を撮り続けて来た韓国の写真家です。この日はオープニング・トークとして鄭周河さん、哲学者の高橋哲哉さん、作家の徐京植(ソ・キョンシク)さんが、早尾貴紀さんの司会で行われました。
写真展のタイトルの「奪われた野にも春は来るか」は日本の植民地下で詩人の李相和(イ・サンファ)が詠んだ詩から付けられたタイトルです。李・相和の時代に朝鮮の土地を奪ったのは日本帝国主義でしたが、いま、福島の人々の土地を奪ったのは、自国の政府と企業。鄭さんの写真には人物は写っていず、静かな美しい、けれどもどこか空虚な風景です。心の目を見開かなければ、そこには放射能は見えないし、“土地を奪ったもの”の姿も感じられません。李・相和の詩を胸にたたんで鄭さんの写真に向き合うとき、本来ならばそこに居たであろう「土地を奪われた」ひとりひとりの痛みと苦悩が、また胸に響いて来ました。
写真展は5月7日〜16日まで、神楽坂のセッションハウス・ガーデンで開催されています。私のトークの会、「フクシマの声を聞こう」と同じ会場です。たくさんの方にごらん頂きたい写真展です。東京近辺の方、ぜひ足をお運び下さい。                    いちえ
by session-house | 2013-05-08 15:27