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創る、伝える、企画する日々ダンス漬け!伊藤直子の超日常


by session-house

セッションハウス、踊り初め!

本日初日は笠井瑞丈「雪の蠅」。もう何年前になるのでしょう、翌日春の雪を降らせた鮮烈なデビュー!「春の雪」ソロ公演が瑞丈君を観た最初の舞台です。お父上笠井叡さんの舞台を観て”神だ”と信じたあの日からもずいぶんの月日が流れて、私も何回目かの年女、そしてセッションハウス26年目の幕開けです。

コンテンポラリーダンス、というジャンルは個別的であるという大きな特徴があります。価値観も土台とするテクニックも違うこのダンスは他に類のない面白さを持っていますが、だからこその玉石混合。しかもどれを玉石とするかも自由、という厄介といえば厄介な性質を持っていると思います。

「ダンス花」シリーズで若手研究者たちがダンサーたちにたくさんの質問をします。わかったことが一つ、”自由”ということが若いダンサーたちの心をとらえている!ということです。社会的な価値観も何を根拠にすればいいか悩む現在にあって、自分で決める”自由”を大事なこととするこのジャンルは「とてもいいじゃないか」と私は思うわけです。

玉も石も混在のダンスが存在できる社会は「とてもいいじゃないか」と、大きくも思うわけです。

そしてそのダンスを視覚化する体が、日々のレッスンで作られ、守られ、舞台に作品として上がるその時を、今年もたくさんのダンサーたちと共に創り上げていきたいと、新年を迎えて思います。
きっと今年もココロオドル、ダンスの数々が玉か石かと悩ませながらも楽しませてくれるでしょう。

高齢者という枠から外され、準高齢者となった今、そのような基準からも自由に、擦り切れるまでわがままに踊り三昧で行きたいと願うのみ。とさか計画の原田衣裳のデザイン画を観て「すごいよね」という近藤良平ボスの言葉を励みに、調子にのって準高齢者軍団、今年も羽ばたきます。

1月近藤良平「神楽坂とさか計画」、3月マドモアゼル・シネマ「春の祭典」、まずは自分でいうのもなんですが、私の思う”玉”公演ぜひ観てください。これが私の価値観であり、美意識です。

末永くコンテンポラリーダンスを届け続けられるよう、今年も力を貸してください。待っています。
by session-house | 2017-01-07 15:18